インタビュー

【vol.1】自身の経験を静岡で活かす女性経営者・武友久美さん。就活マニアの彼女が企業と就活生の“縁を繋ぐ”

「愛おしさ」みたいな、あるんですよ私も、静岡に対して。

なんか「ちょっとダサいな」とかあるじゃないですか、絶妙に。(笑)

「それっぽいんだけどなんかちょっと違う」みたいな。(笑)

やっぱそういう地域の、「頑張っていこう」とか「今の若い人が求めてるものって何だろう?」っていうことにすごい迫っていこうとする、この静岡のローカル感がすごい可愛いなって、なんか思いますね。(笑)

楽しいところですよほんとに。

 

こんにちは、Webライターのクロです。

今回対談させていただいたのは、「株式会社ナナクレマ」を起業された武友久美さん。

対談開始から早速「静岡愛」についてお話ししてくださいました。

 

数珠つなぎで静岡で活躍する魅力的な人をご紹介していく本記事。

今回のテーマは「仕事と就活」です。

「自称就活マニア」を名乗る武友さんとの対談を、社会人の皆さん、そして就活生の皆さんにシェアできればと思います。

やっぱり、働くって楽しいです。

 


【Profile】
武友久美(たけとも くみ)
静岡市出身。
1988年生まれ。
2006年タリーズコーヒージャパンに入社。
2013年に同社を退職後。
2013年、25歳で「株式会社ナナクレマ」を設立、起業。
ナナクレマのキャッチフレーズは「出会うべき企業と学生が出会える仕組みとお互いがしあわせに働ける環境をつくる」


>>株式会社ナナクレマHP

 

静岡から出たことはありますか?
そして経歴は?

静岡から出たこともあります。

1年は東京に住んでました。

ちっちゃい頃からずっと静岡に住んでて、高校1年生の時に部活に入ったんですけど、その頃から「自分でお金を稼いでみたい」っていう願望がすごいあって。

例えば、中学の時ってバレーボール部だったんですけど、一生懸命球拾いしたり、応援してもお金をもらえないじゃないですか。

だけど高校生になるとマクドナルドでバイトができて、自分が今まで応援したり球拾いしてた時間がお金に変えられるかもしれないじゃないですか。(笑)

 

っていうことに、高校1年生の時に「そういう選択肢で時間を使いたいな」っていう風に思ったんですよ。

で、一旦は部活動に入ったんですけど、なんかやっぱこの生産性のない...。(笑)

 

その時はバスケ部のマネージャーで入ったんですけど、スコアつけたりナンバリング洗ったりとかしてる時に「なんか違うな」って思って。

「だったらアルバイトして、自分がやったことがちゃんと対価で返ってくるっていうことの方が仕事をする中では面白いな」っていうことを高校1年生から思ってて。

(高校)1年生の途中でもう辞めて、バイトダメだったんですけど内緒でバイト始めて、ずーっと高校1年生の時から接客業、飲食店でやってたんですよね。

 

(接客業・飲食店に対して)今までってイメージではお皿洗ったりとか、掃除したりとか、中学生の時って「そういうことしたらお金もらえる」って思ってたのが、人に対して「ありがとうございます」って言うとか、注文取って、誰かが作った料理を持ってって「あ〜美味しそう!ありがとう!」って言ってもらえることにお金がもらえるっていう、自分が「嬉しい!」って思えることでその対価がちゃんと発生していくっていうことに、もうすごい感動があって。

 

だからアルバイトめちゃくちゃ頑張ってたんですよ、ほんとに、高校生の時。

接客の仕事の面白さとか飲食店での仕事をしていくってことの楽しさを分かってたので、高校卒業する時に「就職する」か「大学進学する」かって選択肢の中で、まず大学進学がなかったんですよ。

何でかっていうと、(私はこれまで)時間の使い方が生産性があるかどうかしか勉強してこなかった人生なので、そこには(生産性は)ないなっていう風に思ったのと、就職しちゃったら狭まるじゃないですか。

 

自分の選択肢が狭まる感じがすごいあったんで、それも違うなって思ってて。

で、高校卒業するタイミングでタリーズコーヒーに入社してアルバイトで入って、フリーターで私も働いてたんですよ、1年ぐらい。

 

その時に、今までってホールとキッチンがあって、どっちかやってればよかった。

「ホール」か「キッチン」か。

ホールだったらお皿を下げてきてあそこ(下げる所)に入れるけど、洗うのはキッチンの人とか、調理のことだってわからないし、そうなってくると自分がやってた「接客」って仕事で裏方って全然知らないんですけど、タリーズに入った時に全部(自分で)やるっていう。

 

なのでレジで接客して、自分で作って、持ってって片付けて、コーヒー豆説明して、お皿も洗って外も掃除してとかぜーんぶやるんですよ。

今まではいくつかある仕事の「ここだけ」ってやれば良かったのが、まるっと全部できないといけないっていう、それにすごい面白さをまた感じて。

スーパープレイヤーっていうか、マルチプレイヤーみたいな。

 

「そこをできるようになった時にどこでも活かされるだろうな」っていうのを思ったので、必死ですごい勉強して。

で、1年社員になって20歳の時にお店の店長をやらせてもらって、自分が若いと不思議と若い人しか集まってこないんですよ。

なのでアルバイト募集かけても、店長が20歳ってなると30歳40歳の人って実は応募してこなくて。

すごいこれ不思議なんですけど、大学生しか応募してこないんですよ。

自分と同じ年代の学生たちがバイトで25人ぐらいいて、自分が店長で社員1人でやっててみたいな状況の中で、ちょうどリーマンショックのいろんな影響のある時期だったのでみんな就職全然決まらないとか、決まったとしても入りたい企業じゃないとか。

すごい仕事選びとか就職活動自体にものすごいマイナスなイメージを持った中で大学卒業して、社会に出ていくっていう感じだったので。

 

私は結構好きな仕事を形にしてきたというか、そこに面白さを見出してきたタイプなので「そんなに会社とか人生選ぶのってネガティブになんないとダメ?」って思って。(笑)

不思議だったんですよすごい。

 

なので今でも人生でやってみたかったことのベスト5ぐらいに「就職活動」入ってるんですけど。

それぐらいほんとやってみたかったなって思うぐらい私からするとめちゃくちゃ面白い時間だろうなって思ってたのがみんな辛そうにやってたので。

 

で、それでなんかこう「学生の就活もっと面白くできないかな」とか、流石に20歳で店長になってるので、割とみんな「え、店長そんな若いの!?」みたいな感じですごい可愛がってもらったんですよお客さんに。

ちょうど(お店が)ビジネス街にあったので、割と企業の社長とか。

コーヒーのデリバリーの注文とかがあると企業さんに持ってったりするので、そういう時に名刺とか渡すと「若いのにすごいね」って。

 

そこからお店来てくれるようになったりとか。

お店の外の縁っていうのをすごい繋いでいっていて、自分の知ってる企業さんで新卒採用してるところとかも出てくるわけですよね。

なのでその企業さんにバイトを紹介したりとか、インターンシップに行ってもらったりとかっていうのをやっていて。

ここの出会いって私がいなかったら成立してなくて。

 

(普段接する機会が多かった企業さんの多くは)とてもじゃないけどリクナビに載ってる企業さんじゃないし、逆にそれが載ってたとしても興味を持つ学生じゃないところが、私が間に入ることによってマッチングしていくっていう、この化学反応みたいな。

すごい意味を感じて。

で、だんだんそこから「就職活動のことやりたいな」って思い始めたのがまずはきっかけなんですけど。

 

まぁでもそれと同時に店長っていう業務の中で人を採用したり、売り上げ管理したり、いろいろなことやってくってのがすごい経営に近いことだなとも思ってて。

多分店舗経営できれば会社経営もベースは同じなので「できるな」とも思ってて、数字の面とかもそうなんですけど。

で、それもあって、なんかだんだん「社長になりたい」とか「自分で会社経営したいな」って想いもその辺で芽生え始めて。

 

24歳の時に、もう店長も5年くらいやったんで「もういいかなぁ」と思ってやめようと思ってたら東京の本社から声がかかって、マーケティング本部で商品の企画とか、めちゃくちゃ花形の部署なんですけど、そこで経験を積んで「面白かったらタリーズの本社に残れば良いし、つまんないと思うんだったら静岡帰って起業すれば?」って、その当時のタリーズの常務に言われて「そうします」って言って1年東京に行って。

 

面白かったんですよ仕事は。

でも面白かったんですけど、その商品を生み出すってなった時につくる側の人がすごい立場が下で、お金出す方が上みたいな。

その関係性がすごい会社の中にある違和感っていうか、大企業の風潮。

 

もともとタリーズって大元が伊藤園なので、伊藤園の人たちが上層部にいて、雰囲気的には大きい会社の雰囲気なんですよ。

なのでその中でデザイナーさんとか印刷会社の人とかが、注文をもらう方が「ありがとうございます!」って言ってて、発注する方がすごい偉いみたいな。

そこにずっと居続けたら、いつも自分が接客してお客さんに対してその代わりに良い接客してたし、良いサービスしてたっていう対価の交換だったわけじゃないですか。

 

それが、なんか「感覚がどんどん薄れてっちゃうなぁ」と思って「多分ここで一生働いてたら頭おかしくなるな」って思って。

で、静岡戻ってきて起業したっていうのが、起業するまでの経緯です。

 

武友さんは静岡が好きですか?

本当にそれに尽きると思います。

なんか「静岡が好き」っていうと表面的で薄っぺらい(と感じるくらい静岡が大好き)。

大体そうじゃないですか。

 

「静岡が好き」

「静岡を盛り上げたい」

このワードめちゃくちゃ薄いと思うんですよ。

 

っていうよりも、またさっきのワードなんですけど、ほんとに「愛おしく」感じるんですよ、この街を。

私、実家が駒形にあって、今住んでるところも実家じゃないんですけど駒形に住んでて、富士山も見えるし海も見えるんですよ。

古いマンションなんですけどね。

 

朝、カーテン開けてちょっと窓開けて空気入れ替えようとすると、商店街が近くにあるんですけど、その商店街の魚屋さんが魚を運んでる発泡スチロールが擦れる音とか、八百屋さんがトラック止まって、そこからなんかバケツリレーでダンボール運んでる音とか聞こえるんですよ。

それすらすごい愛おしい。

なんかこの町に住んでる人しか聞けないその暮らしとか働いてる人のその空気感があることが愛おしいんですよ。

 

これなんか伝わるかわかんないんですけど。

「あ、今日も1日朝が来たんだな」って思える、懐かしさを愛おしさと切なさとみたいな。(大笑)

(クロ:歌みたいじゃないですか!(大笑))

そう、途中でピンときちゃった。(大笑)

 

でも(静岡を愛おしく思える感覚って)わかりますか?

すごい1個1個にそれを感じていて。

 

青葉(公園)の噴水とかわかります?

汚いじゃないですか。(笑)

「いい加減掃除しろ!」って思うんですけど、それすらも「どうしてここは掃除しないんだろうな」って。(笑)

結局地元の人しかいないから見慣れた光景になっちゃってて。

 

観光地だったら掃除すると思うんですよ。

(掃除を)しない。(笑)

それすらなんかもう面白いなって、思っちゃうくらい良い所だなって思いますよね。

 

女性社長の比率は7.9%(2019年4月末)ということで、まだまだ珍しいですね

静岡県内は全国で「女性経営者の数が少ない県」で3位か4位ですよ。

去年まで多分3位とか4位だったかな、変わってないと思うんでそんなに。

なので少ないですよすごい。

その中でも「女性経営者」って枠なので、お父様の会社継がれるとか2代目3代目の方もいる中で、多分自分で起業してる人ってすごい少ないと思いますね。

 

学生時代「周りの人と合わないな」って思うこともありましたか?

その時は分かんなかったんですけど、私結構人間関係はドライっていうか。

例えば高校の友達って「高校の時の仲良かった友達」であって、その高校の友達と今も仲良くできるかっていうと、お互い成長してるのでそうじゃないじゃないですか。

人脈って変化してかないとおかしいなって思うんですよ。

 

なのでその、高校の友達とずーっと遊んでる人もいますし、お互い良い方向で成長してって仲良いってあると思うんですけど、私は結構そういうのでだんだん縁が切れてっちゃった人とかは過去の友達とかはやっぱ多いかなと思います。

逆にやっぱ「何で縁が切れてくのかな?」って思うと、例えばお酒飲めるようになって一緒にお酒飲むってなった時に、会社の愚痴だとか同僚の愚痴とかいろいろみんな言うわけじゃないですか。

そのために集まってるみたいになってて。

 

だけど私がだんだん「自分で会社やりたいな」とか思い始めた時に、このなんか一般的なお勤めの人たちの、この愚痴を言い合う機会の中にいることにすごい自分に違和感があったりとか。

途中で言いそうになっちゃうんですよ、「じゃあやめればいいじゃん」って。

言いそうになっちゃうんで「よくないな」って思ったりとかもしてたんですけど、でも本当にやっぱ自分の周りにいる人が自分の鏡なので、自分がネガティブなこと言えばそう言う人が集まるし、自分が尊敬してる人に近づこうと努力すればそういう人たちが集まってくるしっていうのが「人間の本質的な人脈の形成」だと思ってるんで。

 

なので自分が「私なんて」って思ってるのに、周りのみんなすごい人が集まってくるってないと思うんで。

やっぱその「根拠のない自信」じゃないですけど、やっぱそういう自分が目指したいっていう場所に行くためにどう振る舞うかとか、最初からそこに行ける自分だって思い込んで振舞うみたいな。

そういうことがすごい意識があったと思いますね、20代後半くらいから。

 

仕事をする上での「理想の人間関係」について

私達(ナナクレマ)って法人さんが基本お客様なので「会社 対 会社」みたいなイメージの仕事内容なんですよ。

でもやっぱその会社対会社なんですけど、その「ナナクレマ」っていう会社を全部バッて明らかにした時に、アルマくんみたいな存在の、何でもない人とかいっぱいいるわけですよ、協力者の中に。

で、ただでさえ5人しかいないのでめちゃくちゃちっちゃい組織なんですけど、その中に、(ナナクレマの)ひとまわり外に協力者の方がいてくれて、アルマ君が動画撮ってくれたり写真撮ってくれて、それをナナクレマの提供してるものとして企業さんには見えてて。

 

協力してくれてうちの会社が見えてる世界ってすごい感じてもらえてると思ってて。

だから、人と人とをつなぐっていうところの中に、なんかこう「一筋縄じゃいかない人間関係」ってあって。

アルマ君と私(ナナクレマ)って、ウチめちゃくちゃお客さんですよね、アルマ君からすると。

 

そうすると、彼からすると「いつもありがとうございます!」って感じなのが、全然そんなことないですし。

やっぱそれで良いと思ってるんですよ。

だから紹介しやすかったり、だからアルマ君も私に対して「いやちょっとそれできないです!」って言ってくれるし。

 

なのでそういう関係性の中で全部成り立ってるところから「あ、じゃあアルマ君誰に紹介しよう」っていうのもありますし、逆にアルマ君がこうやって(今回の取材のように)紹介してくれたりだとか。

なので面白いですよね。

またこれが社長になってくれば変わるし、お付き合いのある社長たちだったらまた全然変わってくるので。

 

なんかその私最近、社長の就活本みたいなのを「企業紹介」とか「業界の分析地図」みたいな本とかあるじゃないですか。

あぁいう感じで「静岡の社長を紹介する図鑑」みたいな(本を作りたいと思っていて)。

就活生向けに「この会社の社長は多分怒ると怖いです...」とか「この会社の社長はお金大好きだから頑張ればいっぱい給料もらえます!」とか。(笑)

 

そういう「これ言っちゃダメでしょ!」みたいなのをまとめた本とかを、面白おかしく配信したいなって思ってて。

こういうサイトの記事の記事とかもすごい読むんですけど、やっぱ本も好きなんですよ。

 

この「1冊」っていう中で完結しているストーリーがやっぱすごい良いと思ってるので「本にしたいなぁ」と、そういうのも考えてます。

物凄い数の社長に合わせてもらってるので。

面白い人も、変な人も、ちょっと要注意な人もいっぱいいます、ほんとに。

 

 

対談の続きはこちらからどうぞ。

【vol.2】自身の経験を静岡で活かす女性経営者・武友久美さん。就活マニアの彼女が企業と就活生の“縁を繋ぐ”

【vol.3】自身の経験を静岡で活かす女性経営者・武友久美さん。就活マニアの彼女が企業と就活生の“縁を繋ぐ”

【vol.4】自身の経験を静岡で活かす女性経営者・武友久美さん。就活マニアの彼女が企業と就活生の“縁を繋ぐ”

【vol.5】自身の経験を静岡で活かす女性経営者・武友久美さん。就活マニアの彼女が企業と就活生の“縁を繋ぐ”

  • この記事を書いた人

クロ

1991年10月17日生まれ、静岡市出身。 2017年にフリーランスに転身。 日本各地を旅しながらWebライター、Webマーケター、インテリアコーディネーターとして活動中。

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